名古屋市千種区のお客様より『象牙の香炉』を買取りさせていただきました



【象牙 ぞうげ】
象牙は、ゾウの門歯(牙)から採取される硬く美しい白色の物質です。主成分は歯と同じ「象牙質」で粘り気としなりがあり欠けにくく、加工しやすいという特性を持っています。
主な用途と特徴
• 工芸品・高級実用品: 滑らかな手触りと美しい光沢があり、古くから日本でも江戸象牙などの伝統工芸品、根付、印籠、和楽器の部品(琵琶の撥や三味線の駒)、高級ピアノの鍵盤などに使われてきました。
• 印鑑の王様: 吸水性があり朱肉の馴染みが非常に良く、鮮明な印影を残せることから、実印や銀行印などの最高級印材として重宝されています。
• 経年変化: 長年使い込むことで、特有の美しい飴色(あめいろ)へと変化していく性質があります。
取引に関する厳しい規制と法律
ゾウの密猟や乱獲による絶滅の危機を防ぐため、象牙の取り扱いには国際的・国内的に極めて厳しいルールが設けられています。
• 国際取引の原則禁止: ワシントン条約(CITES)により、国境を越える象牙の商業取引は原則として全面的に禁止されています。そのため、海外への持ち出しや日本への持ち込みは一切できません。
• 日本国内の規制(種の保存法): 日本国内での売買や譲渡も「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)」で厳しく管理されています。
• 原木や彫刻など「全形を保持した象牙」を売買・譲渡(オークション出品やメルカリ等も含む)するには、環境省(一般財団法人自然環境研究センター)が発行する「登録票」が必須です。
• 登録票のない象牙を違法に取引した場合、個人には5年以下の懲役または500万円以下の罰金などの重いペナルティが科されます。
本物と偽物の見分け方
本物の象牙を見分ける最大のポイントは、断面に見られる「シュレーゲル線」と呼ばれる特有の網目・縞模様です。木の年輪のようなこの美しい曲線模様は人工的な再現が難しく、プラスチック(樹脂)や動物の骨で作られた擬似象牙(偽物)との真贋を見極める重要な手がかりとなります。
近年は環境保護や倫理的観点から、人工象牙や樹脂素材、またはワシントン条約に対象外となる「マンモスの牙」といった代替素材への移行が世界中で進んでいます。
今回買取らせていただいたのは【象牙の香炉】。
柳や鳳凰など、細密な彫刻が施されており、大きさもある素晴らしい逸品です。
永楽美術では、美術品(絵画・彫刻他)、骨董品(壺・掛軸他)、茶道具(茶碗・水指・花瓶・香炉・鉄瓶・銀瓶・釜他)、香木(白檀、沈香、伽羅)、飾り石(菊花石他)、化石の買取を強化しております。
先代様のコレクションで使われていないもの、長年放置してあるもの、サビや変色等、状態のあまりよくないもの、一部が欠損しているものでも、是非一度お気軽にお問い合わせください。
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